
雨が続く梅雨の時期になると、「なんだか頭が痛い」「体が重くてだるい」「気分も沈みがち」と感じることはありませんか? 病院に行くほどではないけれど、毎年この季節になるとつらい…という方は少なくありません。
その不調、もしかすると「気象病(天気痛)」かもしれません。天気の変化が体に影響することは、近年の研究で少しずつ分かってきています。仕組みを知り、ちょっとしたセルフケアを取り入れるだけで、ぐっと楽になることもあります。
この記事では
- 気象病とは何か、なぜ起きるのか
- どんな症状・どんな人に出やすいのか
- 今日からできるセルフケアと、受診を考えるサイン
を、公的機関や専門家の情報をもとにわかりやすく解説します。
1. 気象病は気圧などの変化で自律神経が乱れて起こる不調の総称
2. 耳の奥(内耳)の気圧センサーが深く関わっているとされる
3. 耳マッサージ・適度な運動・規則正しい生活がセルフケアの基本
気象病(天気痛)とは?
気象病とは、気圧・気温・湿度などの大きな変化が原因で起こる体調不良の総称です。正式な病名ではなく、「天気痛」とも呼ばれています。
頭痛やめまい、だるさ、肩こり、関節痛など、症状はさまざま。天気が崩れる前や雨の日に不調を感じる人が多く、その数は推計で1,000万人以上ともいわれています。「自分だけかも」と思いがちですが、実はとても身近な不調なのです。
なぜ天気で頭痛やだるさが起きるの?
カギを握るのは、耳の奥にある「内耳」です。内耳には気圧の変化を感じ取るセンサーのような働きがあると考えられています。
気圧が変化すると、内耳のセンサーがそれを察知し、その情報が脳にストレスとして伝わります。すると、体を自動でコントロールしている自律神経が乱れ、交感神経が過剰に働くことで、頭痛などの症状が出やすくなる、という流れです。
さらに梅雨は湿度が高く、汗が蒸発しにくいため体温調節がうまくいかず、自律神経が疲れやすい季節でもあります。気圧と湿度の“ダブルパンチ”で、不調が起きやすくなるのです。
こんな症状・こんな人は気象病かも
次のような症状が、天気の変化と一緒に出る場合は、気象病が関係しているかもしれません。
・天気が崩れる前や雨の日に出る頭痛
・めまい、ふらつき
・体のだるさ、強い眠気
・肩こり、首のこり、関節の痛み
・気分の落ち込み
また、自律神経が乱れやすい人や、姿勢が崩れがちな人、ホルモンバランスの影響を受けやすい月経のある女性などは、症状が出やすい傾向があるとされています。
今日からできるセルフケア
くるくる耳マッサージ
内耳の血流を良くするセルフケアとして知られているのが「耳マッサージ」です。両耳を指で軽くつまみ、上・下・横にそれぞれ5秒ずつ引っ張り、そのまま後ろ方向にゆっくり回します。天気が崩れそうなときや、予兆を感じたときに行いましょう。すぐに効果が出なくても、しばらく続けるのがコツです。
適度な運動と規則正しい食事
軽く汗をかく程度のウォーキングなどは、血行を促し自律神経を整えるのに役立ちます。食事は1日3食を規則正しく。神経の興奮を抑えるビタミンB群、マグネシウムや鉄分を含む食品も意識して取り入れたいところです。
入浴・睡眠・気圧予報の活用
湯船にゆっくり浸かって体を温めると、リラックスして自律神経が整いやすくなります。睡眠をしっかり取ることも大切です。最近は気圧の変化を知らせてくれるアプリもあるので、活用して不調に備えると、心の準備ができて楽になります。
次のような場合は、気象病と自己判断せず、すぐに医療機関を受診してください。
・今までに経験したことのない激しい頭痛、急に強くなる頭痛
・手足のまひ・しびれ、ろれつが回らない、視覚の異常
・高熱、けいれん、意識がはっきりしない
症状が続く・くり返す場合も、一度医師に相談すると安心です。
まとめ
梅雨のだるさや頭痛は「気象病(天気痛)」が関係していることがあります。気圧の変化で自律神経が乱れることが原因とされ、けっして気のせいではありません。
大事なのは次の3つです。
- 不調は気圧の変化×自律神経の乱れで起こることがある
- 耳マッサージ・軽い運動・規則正しい生活でケアする
- 強い症状やいつもと違う症状は医療機関へ
天気はコントロールできませんが、備えることはできます。仕組みを知って、つらい季節を少しでも楽に乗り切りましょう。
よくある質問(FAQ)
気象病は病気ですか?
正式な病名ではなく、天気の変化による不調の総称です。「天気痛」とも呼ばれ、つらい場合は医療機関で相談できます。
どんな天気のときに起こりやすい?
気圧が大きく変化する梅雨や台風の時期に起こりやすいとされています。天気が崩れる前に不調を感じる人もいます。
耳マッサージはいつやればいい?
天気が崩れそうなときや予兆を感じたときに行いましょう。すぐ効かなくても、しばらく続けることがすすめられています。
食べ物で気をつけることは?
1日3食を規則正しく取り、ビタミンB群・マグネシウム・鉄分を含む食品を意識すると良いとされています。
市販薬を飲んでもいい?
症状や体質によって適切な対応は異なります。市販薬の使用や続く不調は、薬剤師や医師に相談すると安心です。
※本記事は、済生会やウェザーニュースの専門家解説などの公開情報を参考に、一般的な内容をまとめたものです。診断・治療を目的としたものではありません。症状がつらい場合や続く場合は、医療機関にご相談ください。情報は執筆時点のものです。